サイエンス2023年8月22日
筋力トレーニングの力
筋力トレーニングの意味と7つの主な健康効果をご覧ください。目標に合わせた専門家の方法で、効率よく確実に強くなりましょう。
筋力トレーニングは体力の3本柱の一つで、ほかの2本は 有酸素運動 と可動性です。それぞれの柱に固有の健康効果がありますが、バランスの取れた体力には3本すべてが欠かせません。この記事では筋力トレーニングの大切さと、それが体組成を改善し代謝を高め、効果的な減量を助けることで、あなたの取り組みをどう変えるかを見ていきます。
筋力トレーニングが大切な理由
30歳を過ぎると、 筋肉量は10年ごとに最大8%減ります。ですから、 筋力トレーニングがこれに対抗するのは当然です。あまり知られていないのは、重りを持ち上げることが他の大切な面でも健康に役立つことです。
筋力トレーニングの7つの健康効果:
- 代謝を高める そして減量を助けます。筋力トレーニングで痩せられるのでしょうか。もちろんです。筋力トレーニングには、安静時のエネルギー消費をおよそ5%上げるという際立った働きがあります。この代謝の高まりは体組成を良くし、減量も助けます。
- 気分を整える — 筋力トレーニングは不安をやわらげ、うつの症状を軽くします。
- 脂肪を燃やす — 筋力トレーニングで脂肪は燃えるのでしょうか。燃えます。筋力トレーニングは、気になるお腹まわりの脂肪のもとである腹部の皮下脂肪組織(SAT)を減らす強力な手段です。トレーニングに取り入れれば、脂肪を効果的に燃やし、すっきりしたお腹に近づけます。
- 認知機能を良くする — 筋力トレーニングは、とくに高齢の方で脳の働きを良くします。
- 丈夫な骨をつくる — 筋力トレーニングは新しい骨の組織がつくられるのを促します。
- 心臓の健康を支える — 筋力トレーニングは高い血圧を下げます。
- 2型糖尿病の危険を下げる — 筋力トレーニングは、筋肉が血中のブドウ糖をグリコーゲンとしてたくわえる力を高めます。
強い=健康な理由
筋力トレーニングの健康効果は2つのことから生まれます。血糖の調節への影響と、筋肉量を増やす力です。筋肉量が増えると代謝が上がり、脂肪の燃焼が増えます。体脂肪率が下がることは 糖尿病と心臓病の危険を下げ、筋力トレーニングを全身の健康に欠かせない要素にしています。

筋肉量が増えると代謝が上がり、脂肪の燃焼が増えて体脂肪率が下がります。
筋力トレーニングの科学
筋力トレーニングのとき、体では次のことが起きています。
- 自分の体や外からの重りがつくる抵抗に逆らって、筋肉が動きます。
- 血漿から筋肉へ水分が押し出されます。トレーニング直後の「張った」感じはこれです。
- 筋肉のクレアチンリン酸とグリコーゲンの蓄えを使い、やがて筋肉が疲れます。
- 筋肉に乳酸がたまり、焼けるような感じが生まれます。
- コルチゾール、アドレナリン、ノルアドレナリンが出て、心地よい高まりが生まれます。
- 抵抗に逆らって筋肉が縮み伸びるなかで、筋線維に細かな傷が入ります。
- 傷ついた筋線維を直すために、テストステロンとインスリンが出ます。
- 傷ついた線維が修復され、筋肉のサイズがわずかに増えます。
強くなる方法
強くなるために毎日重りを持つ必要はありません。では、どれくらいの頻度がよいのでしょうか。おすすめは週2〜3回で、あいだに休息日を置くことです。これが 筋肉に回復して育つ時間を与えます.
どれくらいの重さを持つかについては、軽すぎれば結果は出ず、重すぎればけがの危険があります。大切なのは 自分の目標を知り 、限界まで追い込むことです。つまり、本当にもう一回もできないところまで、できるだけ多くの回数を行うということです。体は限界まで押されてはじめて適応するからです。
目標別の具体的な進め方は次のとおりです。全体的な体力、筋力の向上、筋肉づくりの3つです。
目標が 全体的な体力なら、3セット・最大12回を行えるくらいの重さか自体重の種目を選びます。複数の筋肉を同時に使う複合種目を入れると効果的です。
重点を 筋力の向上 に置くなら、手ごたえのある重さで2〜5セット・3〜5回を行える種目を選びます。最後の1回が楽すぎるなら重さを増やします。
目標が 筋肉づくり なら、1〜3セット・8〜12回を行える重さを選び、セット数か回数を少しずつ増やしていきます。良いフォームを保つことが最良の結果に欠かせません。
結果を最大にするなら、筋力トレーニングは一日の遅い時間に組むとよいでしょう。この時間帯には、炭水化物の摂取による筋持久力の向上、体温が最も高くなり力を出しやすいこと、無酸素の能力が高まり筋肉の出力が上がることなどの利点があり、夕方には出力が最大7%高くなります。
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